2015.2.21
楽天CPC運用してますか。やけに広告予算消化が激しい、全然効果がわからない、そもそも価値が有るのかすら疑わしい。という感じでCPC使ってみたものの前述の理由で放置になっていませんか。楽天CPCは上手に活用すれば店舗側の都合の良い時にユーザに訴求できる便利なツールです。予算も1万円〜(月額)利用できますし、利用金額に応じた値引きなどもあるので実は今が使いどきです。今回は図解入りでわかりやすく楽天CPCの基本を抑えていきましょう。
ここでまずはCPCの用語解説を引用してみます。
用語説明:【CPC(Cost Per Click)クリック単価】 オンライン広告用語で、「1クリック(=サイトへの1アクセス)を獲得するのにかかるコスト、料金」を指し、主に3種類の使い方がされる。 (1)クリック課金型の広告そのものを指す場合、PPC(Pay Per Clic)と同義に使われる。 (2)クリック課金型広告でのクリック単価を指す場合、あらかじめ決められた(またはあらかじめ決められたルールで算出される)単価。
つまりクリックしただけ広告費が発生する仕組みなので、ただ単に表示されただけで課金される常設広告とは異なるわけですね。楽天内でCPCが始まったのはごく最近のことですから、まだ運用してないよー、という方もおられるかもしれませんね。
広告の中身自体も自店舗で扱っている商品を自由に組み合わせできますし、キーワード広告と違い、CPCのグループ内に検索されたいキーワードを独自に盛り込むことも可能です。ニッチなワードからビッグワードまで制限はありませんので、商品を訴求するためにどういったキーワードを入れるかというのが自店舗都合で出来るのは大きなメリットです。
楽天CPCは他の広告と違い、掲載優先度は低くなっています。当然楽天も利益が大事ですから広告単価の高いものから表示される仕組みになっているわけです。楽天広告で言えば以下の様な順位付けがされているようです。
逆に考えればキーワード広告で楽天が販売していないキーワードの場合は完全一致すればCPCが上位表示される可能性が高い、とも言えるでしょう。キーワード広告は単価が高いですよね。しかもどれだけPVを稼げるかも不明確です。ならば自店舗で自由に予算ぎめ出来、出したいところに出せるCPCは魅力的ではないでしょうか。
まずは基本的な設定からやっていきましょう。広告管理ページに入りましょう。
広告管理ページに入ったら、上のタブ楽天サーチワードCPCをクリック。左側のキャンペーンから、新規キャンペーンを追加します。
キャンペーンIDは自動で払い出しされるので、覚えやすいキャンペーンの前を付けましょう。広告の管理名と考えておけばよいかと思います。今回はTESTですのでTEST、と名前を入れてあります。継続予算ですが、ここでは1万円を仮に設定しておきます。ここで注意、継続予算なので止めるまではずっと予算が消化され続けます。1万円を今月使い切ったら自動的に来月も1万円の予算が設定されたまま、になりますので確認を忘れずに。
また、配信先の設定はキーワードマッチかコンテンツマッチが選択できますが、キーワードマッチは一旦無効にしておきましょう。広告グループを設定して、キーワードを設定するまでは「有効」ステータスが付いている限り広告が消化し続けられます。他の理由もあるのですが、それは後ほど。
保存するとこのようにキャンペーンが設定されます。ここまでの設定で基本設定は完了ですがまだ広告は配信されていません。広告キャンペーンを作っただけでは広告配信がスタートされません。例えるなら、広告キャンペーンはパソコンのデスクトップ画面です。ここにフォルダ(広告グループ)を新規作成し、フォルダの中(広告グループの中)に作ったデータ(広告素材)をいれていくのです。
広告のキャンペーンができたら、次は広告グループを設定していきましょう。広告グループの追加ボタンを押してグループ登録画面へ移動してみてください。
広告グループの設定をクリックすると、商品検索窓が出てきますので自店舗でCPC広告に使いたい商品のタイトルなどを入力します。すると以下のように一覧が出てきますので、グループに入れたい商品を選択して保存します。
複数商品を登録できるのですが、最初は1グループ1商品から始めるほうが分かりやすいと思います。慣れてくれば複数追加していくという流れがいいでしょう。この時も管理しやすいように同一グループには似た商品・関連する商品を入れましょう。PCのフォルダでも画像フォルダと名前をつけてExcelデータが入っているとイラっとしますよね。それと同じと考えてください。
保存したら上記画面が出ればひとまず完成です。クリック単価はキーワード指定をしない場合は50円となっています。楽天CPCはクリック単価を50円〜設定出来ますので最初は50円からスタートすると、クリック単価をどこまで上げれば効果的かがわかってくるはずです。Adwordsなどの検索エンジン向けの広告と違いクリック単価は安くても消化されやすいですから、よっぽど表示エリアを上げたい時以外は50円で充分でしょう。
継続広告予算を1万円に設定しているので、クリック単価50円であれば200回のクリックとなりますね。商品転換率が5%であれば1万円の広告で10人が購入してくれる計算・・・。になるのですが、楽天CPCの場合は純粋に検索で来たお客様と同じ転換率で計算すると痛い目をみます。概ね1%前後の転換率と考えておきたいところです。
そうなると1万円の広告で200回のクリック、2人しか商品買わないから赤字だ!と思われるかもしれませんがこれは後でご説明をさせていただきたいポイントです。
ここまでで広告の配信はスタートされていますが、例のとおりやっているとキーワードマッチ広告はOFFになっていますから、キーワード検索には表示されていません。キーワードマッチ広告をONにすると、楽天が自動的に商品に関連したキーワードに広告を表示し始めます。
このキーワードでは表示されたくない、こういうキーワードで表示されたいというのを意図的に追加することができるので、詳細設定を行うとより効果的です。写真の追加キーワードの項目「なし」をクリックするとキーワード設定画面へ移動します。
キーワード設定画面では、表示させたいキーワード・除外キーワードが登録できます。商品に関連づくキーワードを入れていきましょう。この設定を利用する注意点は「クリック単価が100円からにアップする」というところです。なので、最初はキーワードを設定せず、コンテンツマッチだけで配信するほうがいいというのはこのためです。クリック単価100円になり、さらに表示させたいキーワードも増えるわけですから広告予算の消化が早くなります。
どうしても利用したい、という場合はキーワードマッチの配信先でモバイルをOFFにしておくと予算消化スピードが体感で半分くらいになります。逆に言えばモバイル広告はCPC表示の可能性が高く、クリックされやすいとも言えますね。どちらを取るかは、広告グループに追加する商品特性で見極めていきたいところです。
また、CPC広告は常設広告と異なり、商品写真1枚目が自動的に選択されます。この1枚目の商品画像をしっかり作っておかないと、気になってクリックしたけど思ってたのと違った。となり転換率が下がるわ広告予算はあっという間になくなるわで、いいことがまるでありません。商品写真1枚目は通常検索でも重要なポイントですから、広告出稿前に魅力的で商品が伝わる写真になっているかどうかも再チェックしておきたいですね。
積極的に非表示ワードをいれておけば、本来そのキーワードでは購入に結びつかないようなワードを弾くことも出来ますので、個別にキーワードを登録する場合は必ず「非表示」したいキーワードも追加しておきましょう。
楽天CPCについてざっとリスト形式でおさらいしましょう。
といったところでしょうか。上手に活用すればCPC広告はかなり有効です。前述しましたが、純粋な検索よりも転換率は確かに落ちます。しかし落ち幅はキーワードや広告写真である程度カバーできますし、何よりCPCは自店舗都合でいつでも出せることが大きなメリットです。
スーパーセールやイベントの少し前に表示開始したり、あえてイベント期間は配信しなかったり、予約+開放の手法で楽天ランキングを取りに行く場合にPVを充てるためだけに活用したりと、その利用方法は様々です。
楽天CPCと上手く付き合って売上アップを目指しましょう。