20秒で理解する売れるプロダクト

2015.2.16

d0749a71d946d1f81ff6b7f5367bf999_s大胆にも20秒で理解する売れるプロダクト、というタイトルをつけましたがいきなり確信に迫った内容をお伝えいたします。今まで私が世に送り出したプロダクトをご紹介するとともに、なぜ売れたのか、どうやって企画したのかなど具体的な事例とともに「売れるプロダクト」の作り方をお伝えしたいと思います。

売れるプロダクトは模倣からはじまる

具体例

模倣から生まれるプロダクトとは

良い商品は模倣から生まれる。これは世の中の定説でもあります。一から売れる商品を開発するのは難しいというのは、商品企画・開発を経験したことがある人であれば直ぐに理解できることでしょう。私のような素人がどのようにして楽天ランキング1位を取ったプロダクトを作ることができたのでしょうか。徹底したライバル商品の研究、ライバル商品にはない強みを含んだ商品開発。模倣からはじまったプロダクトは、いつしかオリジナリティを持ち自社の強みある商品へと生まれ変わるのです。

模倣事例:他社の商品を改良する

他社の商品を研究し、他社製品の問題点を改良する。これは誰にでも出来る手法だといえるでしょう。私が楽天ランキング1位を獲得する商品を開発できたのはこの「問題点を解決する」という点でした。他社の製品は、普段使う中で耐久性に問題がありました。私はこの商品を実際に購入し耐久テストを行い、その耐久性の問題点を解決する術を考えました。

他社商品は普段使っているだけでもその耐久性の問題から数週間、長くても2ヶ月程度で問題が発生していました。価格面では安いので、買い替えを即せばよいのでしょうが、私は買い替えをせずできるだけ長く使用できるように商品を根本から構築しなおしました。これが功を奏し、耐久性に問題を見出していたお客様に選ばれ、楽天ランキングで1位を取る商品を生み出すこととなったのです。

商品の問題点というのは楽天などであれば商品レビューから読み解くことも、実際に自分が利用して問題点を発見することも可能です。お客様が感じている問題点を発見し改良する。「改良模倣」は売れるプロダクトを生み出す一つの王道です。

近年大流行した自画撮り棒も同様です。シャッタースイッチが手元にあるか否か、たったそれだけの違いが売上にも反映されていました。身近なもので言えば車のシガーソケットからスマホを充電するプラグもそうですね。単純にソケットにUSBがついただけのものより、ケーブル巻取り式の方がよく売れていたり、更にはケーブル巻取り式+USBポートが1つ付いていたり。もっとお客様目線に立った商品になると、合計4A出力できるものまで登場しました。

欠点ではなく、追加のアイデアを盛り込むというのも「上手な模倣」といえるでしょう。ここでもお客様が何を求めているかをしっかりと研究し開発した商品が選ばれる、売れるプロダクトになっているのです。

模倣事例:他社がやっている商品をより安価に作る

売れている商品をより安く提供する、売れそうなのに価格か高いから火を吹かない。こういった商品に目をつけるのは当然のことです。私は以前、その商品を作るには最低ロット500は作らないといけない、という商品を1つから生産出来る手法を開発し、ヒットを生み出したことがあります。ニーズはあるのに、500のロットを作るだけの市場はない、という商品でしたのでコストもかけず売上をアップさせることに成功しました。今でもこの方法でニッチな商品を1つから低コストで生産する方法は無いはずです。

どんな商品にも言えることですが、生産ロットがまとまればまとまるほど生産コストは比例して下がり利益率が高くなるものです。一捻りすることで、ロット数を少なく、生産効率を上げ、生産コストを上げずに商品が作れれば当然売上はアップするはずです。難しいポイントではあるのですが、どういった商品にも必ず一捻り加えるポイントはあるはずです。

模倣事例:待てないお客様を囲い込む

人気商品ともなると、「売り切れ」であったり「発送まで2週間待ち」であったり、長いものでは「3ヶ月待ち」という商品も存在します。これは明らかにチャンスだといえるでしょう。ここまでの待ちが発生すると、必ず欲しいけど待てないお客様がいるのです。違うアプローチで似た商品を開発するのはまさにこのチャンスしか無いといえるでしょう。

価格も近いし、商品も近い、ならこちらでもいいか。というニーズをしっかりと囲い込みましょう。常日頃から品切れ、予約、入荷待ちの商品に目を光らせておけば、商品開発で頭を抱えることも無くなるはずです。

この事例でも私は他社で売られている3ヶ月待ちの商品を研究し、より良くより安く、より低コストで安価に提供できる商品を開発しました。これが私が作った一番新しいプロダクトにはなるのですが、単価4,480円で月間300個を軽く売り切る商品にたった2ヶ月で育ちました。

模倣事例:模倣からのオリジナリティ

模倣はやがてオリジナリティへと昇華します。昇華しない模倣はただの真似です。ただ単に似たものを作るだけでは全く意味がありません。より良い物を生み出していくのは商品開発者の責任だといえるでしょう。お客様満足度の向上をただひたすらに考えることが真の商品開発です。

一つ例を挙げるとするなら、iPod。これは明らかにSONYのWalkManの模倣から始まった商品です。しかし、世の中のニーズを先取りしよりユーザーの利便性を追求し、更には自社のサービスへの囲い込みまで成功した模倣の究極系とも言えるプロダクトでしょう。ここから産まれたiPhoneというのは自社商品の模倣とも言えます。

模倣は昇華しオリジナリティへ。商品開発を行う方は常にこの原則を忘れずにいたいものですね。