2015.2.7
今回はクライアントさんから頂いたデータがサイズの小さいJPGデータなどで送られてきた場合に、簡単に切り抜いてベクターデータで自由に拡大して使えるようにする方法をご紹介します。
白黒のデータ自体は選択範囲やチャンネルなどを使えは簡単に切り抜けるんですが、パスを取りたいとなると形状が複雑だった場合には困りますよね。
是非とも発狂する前に読んでください(笑)
まずはPhotoshopを起動して、手元にある憎っくき(笑)JPGの画像データを開いてください。
画像のサイズが小さいからこんな思いをするんだ!大きくしてしまえばいいんだ!・・・ということです。
開いたらまず、「イメージ > 画像解像度」と進んでサイズを大きくしてしまいましょう。
この時、ただ大きくするだけではなく、「幅」と「高さ」数値の小さい方を1000px程度に、解像度を300程度に設定。
さらにその下の「再サンプル」のプルダウンから「ディテールを保持(拡大)」の項目を選択してOKをクリックします。
こうすることでもっともパスの取りやすい状態にすることができます。
RGBカラー以外のモードだった場合は、「イメージ > モード > RGBカラー」でRGBカラーに戻してください。
「ウインドウ > チャンネル」からチャンネルを開くと、上から順番に「RGB」「レッド」「グリーン」「ブルー」となっていると思います。
この中から最もコントラストがはっきりしているチャンネルを選択してください。
多くの場合は「ブルー」が最もコントラストがはっきりしていると思います。
チャンネルを選択したら右クリックから「チャンネルを複製」をクリック、ダイアログの「OKをクリック」してください。間違っても最初からあるチャンネルは消さないようにしてください。
チャンネルを複製すると「ブルーのコピー」などのチャンネルが増えますね。
今度は「イメージ > 色調補正 > レベル補正」で白黒に近い状態にしてコントラストをはっきりとるように、左と右のスライドを動かします。
左を中央に持っていけばいくほど黒がもっと黒くなり、
右を中央に持っていけばいくほど白がもっと白くなります。
これであいまいな状態の色は消えて、白と黒だけが残っているはずです。
今度は先ほどコピーされたチャンネルを「Cmd + 左クリック」して「◯◯のコピー」チャンネルの選択範囲を作ります。この状態だと白が選択された状態なので、選択範囲を反転させる必要があります。
「選択範囲 > 選択範囲を反転」で黒が選択された状態にしてください。
いよいよ最後にパスを取ります。
選択範囲を保ったままの状態で「ウインドウ > パス」でパスのパネルを開き、パネルの最下部の左から4番目にある、「選択範囲から作業用パスを作成」をクリックします。
これで詳細なパスを取ることに成功しました。
あとはレイヤーパネルの調整レイヤーなどから「べた塗り」を選択してパスで塗りつぶしたレイヤーを作れば、綺麗にパスを取った単色のレイヤーが完成します。
例えばパターンにこのパスを使ってベクトルマスクを追加するとこんな感じ。
目が痛いですね(笑)
また、パスを選択した状態でIllustratorにコピペして、「効果 > パスの変形 > ラフ」などの調整をすれば、ちょっと素材感のあるトゲトゲしたロゴなどもできちゃいます。
以上、サイズの小さいPGデータを綺麗にパスで切り抜いて印刷物などにも使えるようにする方法でした。